三歩ワルツりずむ
けらけら壊れた玩具の様に
笑い続ける若者達や
前後左右、あらゆる
液晶画面が光る車内や
道や、店内は。
喜々として、煌々として
朝も夜も溶けて、同じに
なってしまう様な錯覚にさえ
陥る気がした。
時々、酷い怒声を浴びせ合う
中年の背広姿の人達を見れば
くたびれた後ろ姿が悲しくも
逞しくも映るから不思議で。
派手な爪と色鮮やかな格好も
知ってる様な子供の言葉も
何処かで泣き疲れてる人も
溜め息や、悲鳴も、笑顔も。
全てが今だけの刹那だと
思って止まかったから。
俯けば足だらけの道を
背を伸ばし、颯爽と歩いてみる。
空が少し近くなった気がした。
by maco516 | 2011-02-03 23:07 | 咏